山田彊一とその仲間展 イン・ニューヨーク

山田彊一とその仲間展 イン・ニューヨーク
半世紀ぶりのニューヨーク展

 来週から僕たち名古屋の画家メンバー20人はニューヨークのマンハッタンにあるビルの1階ギャラリーで美術展を開く。ここはセントラルパークのすぐ南の57番ストリートにありカーネギーホールの近くだ。

14日本人展パンフ表紙
 僕にとっては半世紀ぶりのマンハッタン展になる。大学を出て1年目、教師をしていた時、突然ニューヨークから美術関係のディレクターが我が家にやって来た。アメリカで開く戦後日本初の代表画家14人展「14 JAPANESE ARTISTS展」(1962年)に、僕の作品を出品してくれないかという申し出であった。
写真右上:日本人画家14人展パンフ表紙

14日本人展脇田和紹介ページ
 メンバーを聞くと脇田和、糸園和三郎と言った大御所と、若手では僕らの超憧れの高橋修や富岡惣一郎、彫刻では小田譲というそうそうたるメンバーだった。僕はその中で最年少であるという。僕の驚きと興奮は当分の間おさまらなかった。
写真左上:日本人画家14人展、脇田和氏の紹介ページ

 噂を聞きつけた僕の大学当時の主任教授である市川晃さんや上原欽二画伯も僕の家に飛んできた。彼らにとっても夢物語の美術展に僕が選ばれてしまったのだ。日本人画家の作品がニューヨークで展示される美術展は戦後初のことで、国にもあまりお金が無いため、銀座の老舗画廊である日本橋画廊やニューヨークの画廊が援助してやっと開けたという。

14日本人展山田彊一紹介ページ
 話を聞いた後、僕は1週間ぐらいご飯が喉を通らず、いろいろ考えると夜も寝られなかった。教師を辞めてすぐにでも現代アートの最先端の地、ニューヨークへ行って本格的に絵の修業をしたいと言ったが、これには家族の大反対があり駄目になった。1ドル360円の時代で僕の初任給は手取りで1万円も無かった。旅費だけで50万円は下らないと言われた時代だった。でも僕の夢はその後もくすぶり続けていた。
写真右上:日本人画家14人展、僕の紹介ページ

川島猛作品MoMA所蔵
 今回の我々のニューヨーク旅行の日程の中に、当地で活躍する画家、川島猛さん宅を訪問するという予定も入っている。彼は僕がニューヨーク行きを諦めた3年後、単身この地に渡り、すぐに成功をおさめ、ニューヨーク近代美術館(MoMA)にその作品が所蔵されている。(写真左上)戦後初のシンデレラボーイと日本の新聞でも騒がれた。彼は高松出身なので、今でも四国中のいたるところに彼の絵や彫刻が展示してある。
 僕が彼のアトリエ訪問を希望したのは、ひょっとしてあの時、親の反対を振り切ってニューヨークへ行っていれば、彼に近い人生になったかもしれないというかつての夢の確認願望があったからかもしれない。川島画伯は僕らの申し出を快く了承してくれた。
 もう一人の候補、現在もニューヨークで活躍し、その生活を追ったドキュメンタリー映画が昨年ベニスの映画祭でもノミネートされた篠原有司男さんは、日本での展覧会で今はニューヨークにいないということで訪れることができなくなった。

今回のニューヨーク展案内状 一緒に出掛ける僕の仲間のメンバーは、僕が教えるカルチャーセンターの生徒さんや名古屋芸術大学の後援会で絵のグループを作っている皆さんたちだ。といって彼等はただ趣味で絵を描いているというレベルではない。春陽会や二科展の審査員レベルでもある。一つ例を挙げると台湾では3年に一度『国際版画トリエンナーレ展』が行われるが、それに多い時だと僕らのメンバー7人が選ばれたこともある。世界の全入選者が120人程、日本がその中で20数人、その20人の中で7人がうちの仲間たちだ。そういったメンバーが腕をふるう今度のニューヨーク展はきっと噂になると思っている。ニューヨークから帰ったらまたこのブログで報告をさせていただこうと思っている。

写真右上:今回のニューヨーク展の案内状

写真下:今回の僕の出品作「妖怪A」
妖怪A
写真下:今回の僕の出品作「妖怪B」
妖怪B
写真下:今回の僕の出品作「ボルト」
ボルト


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プロフィール

絵描きの山彊

Author:絵描きの山彊
山田彊一プロフィール
1964「ニューヨーク,日本人アーティスト14人展(最年少で選抜される。脇田和氏らと) 
1967 第6回シェル美術展(佳作賞)
1981 第3回中日美術展(大賞)
1982 第4回エンバ美術賞展(優秀賞)
1983 第5回宇部絵画トリエンナーレ展(優秀賞)
1984 第5回大阪現代版画コンクール展(優秀賞)
1985 第1回和歌山版画ビエンナーレ展(大賞)
1986 第2回IBM絵画コンクール(大賞)
1989 第11回エンバ美術賞展(準大賞)
1995 第1回中国・北京現代展(優秀賞)
1997 第8回大阪トリエンナーレ展(特別賞)
<著書>
『そして地獄・そして芸術』(ギャラリー安里)
『中学が爆発する』(風媒社)
『きしめん紳士が行く』(風媒社)
『ナゴ・ナラ』(アドア出版)
『おもしろ老後生活術』(黎明書房)
『ピカソはやっぱり名古屋人』(アドア出版)
『僕らにできる教育革命』(アドア出版)
『名古屋力 アート編』(ワイズ出版)  
『名古屋力 妖怪篇』(ワイズ出版) 
『妖怪インニューヨーク』(ワイズ出版)等                   

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