横浜トリエンナーレ

横浜トリエンナーレ2011を観て

「蠅カップを美術館に忘れてきた!」


 横浜トリエンナーレを観てきた。今回のトリエンナーレは全てが小さく無難にまとまった感じで、つまらなかった。昨年の愛知トリエンナーレの二割程の予算と言うから、まあ仕方がないのかもしれない。地元である横浜市役所の職員に聞いても、その開催を知っている人はあまり多くないそうだ。愛知トリエンナーレも最高だったとは言いづらいが、県や市の職員はほとんどがその存在を知っていた。
これまでの横浜トリエンナーレで発表された作品には「高層ビルの上にしがみつく大きなバッタ」や今年のベニスビエンナーレに参加した束芋の映像、オノ・ヨーコの実物の荷車等インパクトのある作品が結構あったが、そういったものが今回は無かった。また今まではサブに回っていた横浜美術館が今回はメインになってしまい、盛り上がりも少ない感じがした。

オノヨーコ電話作品
 その中でまあ面白かったのはオノ・ヨーコの電話作品であろう。美術館中央に大きなガラス小部屋が作られ、そこに電話が置かれている。オノ・ヨーコが気まぐれに1日に1本か2本の電話をかけるので、運がよければ偶然その前を通った観客が彼女の電話を受けることができるという代物だ。
写真右:会場に置かれたオノ・ヨーコからかかってくる電話
 だが会場にこの展示についてのはっきりした説明がなく、またオノ・ヨーコを知らない者にとってはただ電話が置かれているだけで訳がわからなかったのではないか。
地獄のジョンレノン ある意味では彼女は少し自分に酔ってしまっていると言える。僕がオノ・ヨーコなら「地獄からジョン・レノンの電話がかかる!?」というタイトルにする(映像参考)。そして会場には地獄で鬼と酒盛りをしているレノン画等を置き、電話にはヨーコ自身が出て「ごめんなさいね、夫は鬼が手放してくれず私に代役をしてほしいと言っているの」などと応答すれば、芸術的にも面白いのだが・・。地獄におけるレノンの僕のイメージ画(写真右)

 第二会場の日本郵船倉庫にある各階をぶち抜いたように感じられる大樹も素人にはインパクトを与えるかもしれないが、このアイデアは使い古されている。ワシントンでも見たし、ビルを使用した展覧会場の場合この発想の作品がよく目につく。僕ならマリリン・モンローのそっくり人形でも置いてちょっとHな面白さも入れた芸術的思考作品にするのだが。3階のマリリンに水を飲ませると2階にある彼女のパンティーの下から水が流れるようにする。(映像参考)「そんなこと山彊先生しか喜ばないわよ」。そうかな。男ならだれでも喜ぶと思うが。そのほかの作品展示会場では下町の初黄・日の出町エリアがあったが、名古屋の長者町に負けて、町自身に魅力がなかった。

2階ぶち抜き作品
日本郵船倉庫の2,3階につながる樹木の作品(左上下)と僕のモンローによるイメージ画(右上下) 

蠅カップを作品の上に
 僕も今回、自分だけの参加をしようとして、ダリ美術館においてきたものと同じ蠅カップを美術館のカップが描かれた作品テーブルの上において写真を撮らせてもらった。ところがその時、芸大の教え子に会い、色々話していたら持ち帰ることを忘れてしまった。
写真右:横浜美術館に忘れてきた僕の蠅カップ作品
 「山彊先生、来年ぐらいにはそのカップが横浜美術館のグッズとして売られるかもしれませんね」「そんなことしたらスペインのダリ美術館が盗作だと訴えるわよ。日本も中国と変わらないと言って」「ならばダリ美術館が山彊先生の盗作では?」「??」

  ちなみに名古屋市美術館には僕の考えたお土産グッズが売られている。1987年に仲間と愛知県美術館で「名古屋お土産展」をした。これは当時名古屋で催された『デザイン博』に協賛して発表したもので、僕は名古屋市美術館の看板作品、モジリアーニの『おさげ髪の少女』を金太郎飴にして、会場で売ったのだった。数千点作り30円で打ったが全て売れた。勿論売れた全額を、仕入れの費用も僕が持ちデザイン博協会に寄付をした。
 だから協会事務局長の由井さんとも親しくなり、名古屋市美術館からこのアイデアを使わせてほしいという要望があった折も、快諾したのだ。美術館ではこのグッズが評判で今でも一番の売れゆきだと言う(写真参照)。
モジリアーニ飴で作った金シャチおさげ髪の少女金太郎飴
愛知県美術館の会場とモジリアーニ金太郎飴で作った僕の金シャチ作品(左)。それに名古屋市美術館で売られているモジリアーニ金太郎飴(右)
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プロフィール

絵描きの山彊

Author:絵描きの山彊
山田彊一プロフィール
1964「ニューヨーク,日本人アーティスト14人展(最年少で選抜される。脇田和氏らと) 
1967 第6回シェル美術展(佳作賞)
1981 第3回中日美術展(大賞)
1982 第4回エンバ美術賞展(優秀賞)
1983 第5回宇部絵画トリエンナーレ展(優秀賞)
1984 第5回大阪現代版画コンクール展(優秀賞)
1985 第1回和歌山版画ビエンナーレ展(大賞)
1986 第2回IBM絵画コンクール(大賞)
1989 第11回エンバ美術賞展(準大賞)
1995 第1回中国・北京現代展(優秀賞)
1997 第8回大阪トリエンナーレ展(特別賞)
<著書>
『そして地獄・そして芸術』(ギャラリー安里)
『中学が爆発する』(風媒社)
『きしめん紳士が行く』(風媒社)
『ナゴ・ナラ』(アドア出版)
『おもしろ老後生活術』(黎明書房)
『ピカソはやっぱり名古屋人』(アドア出版)
『僕らにできる教育革命』(アドア出版)
『名古屋力 アート編』(ワイズ出版)  
『名古屋力 妖怪篇』(ワイズ出版) 
『妖怪インニューヨーク』(ワイズ出版)等                   

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