第6回「風の游子展」

「風の游子展」始まる
展覧会を見ると、〈人生は後半戦が面白い〉のテレビコマーシャルを思い出す。

風の游子展
 名古屋市民ギャラリー栄で6月4日(火)~6月9日(日)まで「風の游子展」が開かれている。定年後、絵でも描きたいなと思っている人は是非見に行かれるといい。必ず感動すると思うから。
写真右:風の游子展案内パンフ
 一般に60歳を過ぎてからの時間をどのように使えばいいか、というのが長寿時代の大きな問題となっているが、どう消費すればいいか戸惑っている人も多いのが現実だ。だが、これは大きな間違いだと思う。〈人生は後半戦が面白い〉のだ。これに気付かせてくれるのがこの「風の游子展」ではなかろうか。毎日、ただ日が過ぎていけばいいというのは大きな誤りということに気付かせてくれる。

風の游子展会場写真左:風の游子展会場風景
 定年まで働いたのは、定年後の人生を今こそ有意義に過ごそうという狙いでなくてはならない。それがこの展覧会からよくわかる。出品者の皆さんは定年後から描き始めた風景画なのに数年でプロ級のうまさに成長している。この1年だけでもここに出しているメンバーはメキシコへ美術展に出かけ作品が向こうで売れたり、今東京で催されている「日本水彩画」全国展にも出品し、出品者全員が入選している。また全国から風景画のプロが集まる「尾道風景画コンクール」や「高遠の四季展コンクール」でも受賞し、あらゆる絵画部門全てを含む超難関の「美浜美術コンクール」にまで入選するなど八面六臂の大活躍をしている。
 だが彼等は遮二無二に絵を描いているのではない。彼等は定年後の人生に目標を持ち、着々とその成果も出しながら、第2の人生を謳歌している。度々旅行して当地の地酒を飲みかわしながら風景を描いているのだ。この作品群を見ているとその楽しさや上手さが感じられると思う。見た人が感動するのは、物真似アートでなく自分の作品を作り、毎日を無駄なく生きようとしていることにだろう。是非ご覧になり確認してほしい。

風の游子展2
<作品について> 
 それぞれの作家が異なる面白さを出しているのが分かる。草野二郎さんは描く場所からしてユニークだ。一般の人なら風景画の対象として選ばない景色を描き、それを自分独自の世界に持ち込んで作品を仕上げる才能を発揮している。
 宮内明男さんは中津川生まれで当地の風景が多いけれどその地に対する愛情がすごく感じられる。さすが元高校の校長先生だ。 
 藤塚冨弥さんは木の根っこや打ち寄せる波を得意としている。どっしりした構成で大新聞のデスクだった頃の記事の迫力を感じさせる。 
 水野種冨さんは哲学者タイプ。残りの人生をどう生きるべきか、どんな作品を描くべきかを模索している。常に何か新しいものを求めている。
 古川幾男さんは愛妻家で近所のおばさん達からも愛され、絵も教えている。白いデッサンの空間を上手く出している。彼のブログには無数の自分のすごい作品が載っている。
 塚原徹也さんはお酒好きで作品には悠々自適の境地がかじられる。作品が大きくなると作者の主張が鮮明になり、企業のトップの頃は部下に慕われていたことが感じ取れる。


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プロフィール

絵描きの山彊

Author:絵描きの山彊
山田彊一プロフィール
1964「ニューヨーク,日本人アーティスト14人展(最年少で選抜される。脇田和氏らと) 
1967 第6回シェル美術展(佳作賞)
1981 第3回中日美術展(大賞)
1982 第4回エンバ美術賞展(優秀賞)
1983 第5回宇部絵画トリエンナーレ展(優秀賞)
1984 第5回大阪現代版画コンクール展(優秀賞)
1985 第1回和歌山版画ビエンナーレ展(大賞)
1986 第2回IBM絵画コンクール(大賞)
1989 第11回エンバ美術賞展(準大賞)
1995 第1回中国・北京現代展(優秀賞)
1997 第8回大阪トリエンナーレ展(特別賞)
<著書>
『そして地獄・そして芸術』(ギャラリー安里)
『中学が爆発する』(風媒社)
『きしめん紳士が行く』(風媒社)
『ナゴ・ナラ』(アドア出版)
『おもしろ老後生活術』(黎明書房)
『ピカソはやっぱり名古屋人』(アドア出版)
『僕らにできる教育革命』(アドア出版)
『名古屋力 アート編』(ワイズ出版)  
『名古屋力 妖怪篇』(ワイズ出版) 
『妖怪インニューヨーク』(ワイズ出版)等                   

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