泣きわめくオレオレ詐欺

泣きわめくオレオレ詐欺

 僕の携帯が鳴った。取ったら突然泣きわめく女の声がした。その一瞬、まず娘や妻を連想した。2人共とも泣くような事態は想像できないし、泣いている女の声は若い。僕の学生の一人かなとも思った。「あんた誰?名前を言って」と言ったら切れてしまった。携帯番号を見ると日本のものではないようだ。中国らしい。コールバックをしようと考えたが危険と思い止めた。
警視庁 振り込め詐欺に御注意のポスター
 これはまた新しい手口のオレオレ詐欺ではなかろうか。もし我が家に20歳前後の娘がいたら、泣き声を聞いた途端、きっと「花子かね。どうしたのだ」としゃべってしまったに相違ない。そうなると向こうは花子になり済まし「助けて。交通事故を起こした相手が暴力団で100万円を払わないとキャバクラに売り飛ばされる」などと言ってくるのではないか。今回のオレオレ詐欺の相手は泣き声で特定の名前を相手が言ってくるのを狙っているのだろう。10件もかければ一人ぐらいは引っかかるだろう。だんだん手口が巧妙になって来た。
写真右:警視庁の「振り込め詐欺にご注意」のポスター 
 かなり以前にもおかしな電話があった。「税務署のものだけれど税金を払い過ぎで返金されます。口座番号を教えてください。振り込みますから」と言ったものだ。僕は税金が戻るなんて今までなかったし、源泉分が戻るほどだから「どういう税金の払い過ぎが戻るのですか。東税務署なら近くだから取りに行くよ。いくらバックされるの?」と質問したら切られてしまった。

 ところで最初の突然泣きわめいた電話の話をカルチャーセンターの生徒に話していたら、「山彊先生、泣き声がどうして学生ではないかと疑ったのですか。学生からそんな電話がかかることがあるのですか」と質問された。僕は学生から見ると何故か話しやすいらしく、時々彼等から相談の電話が入ることがある。一例を挙げると「先生、今弘前のねぶた祭りの見学に来ているのだけれど、ヒッチハイクで知り合った彼氏が私を置いて行ってしまい、お金が無いの。どうしましょう」。「バカもの、そんな相談オレにするな!」と言いたかったけれど真剣に答えてやった。「警察に行ってドロボーに取られたといえば、帰る旅費ぐらいは貸してくれるのではないか」と。
 また10年程前、以前勤めていた大学のゼミ生から、夜の12時頃に突然電話が入った。「先生、強姦されました。どうしよう。助けて」と、ショックを受けているというより怒りで興奮した電話だった。これはオレオレ詐欺でなく、声からゼミ生であることがすぐ分かった。「今どうしているの。相手はどうしてるの?」「私を置いて帰ってしまったの」「それってどういうことなの?」。「先生には話してなかったけれど私、キャバクラでバイトをしているの。その客の一人に酒を思い切り飲まされ寝込んでしまい気が付いたらホテルの中だったの」…だった。何でそんな相談オレにするのだとは思ったが、授業中借金以外なら何でも相談せよ。特に美術や彼氏の事なら任せよと言ってあるから邪険にはできない。「分かった、少し待っていて。友人の弁護士に聞いてやるから」と答え電話を切った。
 友人の弁護士いわく「キャバクラで働いていて、飲まされ強姦されたと言っても裁判で勝ち目は少ない。相手が公務員であったり大会社の社員で妻帯者なら勝てるかもしれないが、仕事もはっきりしない者ではどうしょうもない」とのことであった。彼女の相手は建設現場で働く日雇い人らしい。キャバクラ勤めでは諦めよとゼミ生には話しておいた。近くに同じ大学の彼氏もいて声を聞いていたと思うが、どんな気持ちだったのだろう。キャバクラ勤めは2人の軍資金稼ぎであったから彼女への非難はできないだろう。長いこと教師をやっているとこんなことがわんさとある。
カッコウ
 日頃は、自分は絶対そんなオレオレ詐欺とか振り込め詐欺には引っ掛からないと豪語している僕だが、こんなわけで冒頭の泣きわめきのような詐欺電話にも下手をすると引っ掛かってしまいかねない。こんなにオレオレ詐欺が世間で騒がれ、それに対する注意もなされているのに、新聞やテレビなどのニュースを見ていると、一向に減る気配が無い。それどころか増えているという調査結果が出ている。それだけいろいろな手口が増え、詐欺が進化しているということなのだろう。とくに被害者の7割は老人だけの2人暮らしまたは1人暮らしだという。父母や祖父母の子や孫に対する愛情を悪用した非人道的な行為だ。さらに詐欺に引っ掛かった人のほとんどは、自分はそんなものにはだまされないと思っていたと答えているそうだから、僕も注意しなくては。

写真右上:カッコウ鳥(この鳥は卵を種類の違う鳥の巣に生み、子育ての全てをやらせる(托卵)からある意味で詐欺鳥と言える。またカッコウの巣は英語では精神病院の蔑称でもある。)
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プロフィール

絵描きの山彊

Author:絵描きの山彊
山田彊一プロフィール
1964「ニューヨーク,日本人アーティスト14人展(最年少で選抜される。脇田和氏らと) 
1967 第6回シェル美術展(佳作賞)
1981 第3回中日美術展(大賞)
1982 第4回エンバ美術賞展(優秀賞)
1983 第5回宇部絵画トリエンナーレ展(優秀賞)
1984 第5回大阪現代版画コンクール展(優秀賞)
1985 第1回和歌山版画ビエンナーレ展(大賞)
1986 第2回IBM絵画コンクール(大賞)
1989 第11回エンバ美術賞展(準大賞)
1995 第1回中国・北京現代展(優秀賞)
1997 第8回大阪トリエンナーレ展(特別賞)
<著書>
『そして地獄・そして芸術』(ギャラリー安里)
『中学が爆発する』(風媒社)
『きしめん紳士が行く』(風媒社)
『ナゴ・ナラ』(アドア出版)
『おもしろ老後生活術』(黎明書房)
『ピカソはやっぱり名古屋人』(アドア出版)
『僕らにできる教育革命』(アドア出版)
『名古屋力 アート編』(ワイズ出版)  
『名古屋力 妖怪篇』(ワイズ出版) 
『妖怪インニューヨーク』(ワイズ出版)等                   

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