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『名古屋・妖怪三十六景』プラス3点

『名古屋・妖怪三十六景』プラス3点

 これまで名古屋やその周辺の妖怪を紹介してきたが、前回、36番目の妖怪を紹介したのでこれで完結となった。そこで『名古屋・妖怪三十六景』という本として出版すべく、絵や草稿文はすべて出版社に送った。出版社が絵を見、文を読んで、OKが出ても何時の出版になるかはまだ分からない。以前のブログでも書いたが、途中でタイトルを「名古屋・妖怪三十六景」に変えて妖怪画は36に絞ることにした。それまでは数を気にせず描いていたので、終わってみれば3点程残ってしまった。それらをこのブログ上で紹介させていただきたい。

 これらはふざけすぎかもしれないので降ろしてまった妖怪画だ。ご存知のように僕は実在の人物でもなんらかの点で傑出していると妖怪にしてしまっている。この今の名古屋圏でもし妖怪に一番近い人がいるとするなら将棋の藤井聰太君と河村市長だろうと思う。数十年後、聡太将棋神社ができているかもしれないし、あの河村市長も出来上がる木造の城のおかげで河村明神とでもささやかれるのではと思っている。東京や大阪の仲間に聞くと、何故面白くもなく行きたくもない堅物の名古屋の街に、彼のような市長が登場したか信じられないと言う。でも肯定的な評価の人が案外多い。

㊲「徳川美術館&市長妖怪」
出現場所:徳川美術館付近から名古屋城


 僕が描いた市長妖怪は単独ではなく、市長の家から数百m西にある徳川美術館(僕の家からも歩いて3分)所蔵の国宝源氏物語絵巻と掛け合わせたものだ。この源氏物語絵巻は絵画として最初に認定された国宝で名古屋一の宝物だ。わざわざこれを見に国内外からたくさんの人が名古屋にやって来る。でもどうだろう、名古屋でこの絵巻を見た人は1%いるだろうか。逆に河村たかしを知らない人は1%もいないであろう。河村家はかつて尾張藩の図書奉行だったとのこと。そこで源氏絵巻の光源氏や紫の上を絡ませ、壊れた自転車に乗った市長を並べて描いてみた。
 先日フランスのランス市で行われた名古屋市との姉妹都市提携記念式典の折、僕たちはランス市ギャラリーで美術展をして市長にテープカットしてもらった。その折「市長さんを妖怪にして絵を描きましたよ、いいですか」と打診し一応の妖怪画掲載の了承は取った。けれど僕は特定の政治家を応援したりしない主義なので、変に誤解を与えてはいけないと思い、今度本として出版する「名古屋・妖怪三十六景」には入れないことにした。作品右下には筆を持った僕も小さく描いてみた。横浜から来た2歳になったばかりの孫がこれを見て「ジーちゃんだ!」と叫んだ。これが僕と分かるとは、さすが孫だ。


「徳川美術館&市長妖怪」

徳川美術館&市長妖怪


㊳「藤井桃太郎妖怪」
出現場所:瀬戸市付近から犬山桃太郎神社一帯


陣屋の紹介ページ
 藤井桃太郎妖怪もまだ妖怪の卵だし、映像権等に引っかかるかもと思い降ろさせてもらった。彼の行きつけのオズモールのラーメン屋さん(陣屋)の息子さんは僕の美術の教え子だ。この店のラーメンはすごくおいしい。かつて僕等美術仲間で『食べる美術館』というグルメ本を出した時、この店を紹介した。店の宣伝の文も絵も描かせてもらい、店主を描いた僕の作品も店内に飾ってある。藤井桃太郎妖怪もラーメンの出来上がりを待つ間、若き日の店主を描いた僕の絵を見ているかもしれない。
写真右:藤井桃太郎妖怪の好きなラーメンの陣屋。僕の描いた20年ほど前の絵や文。
 実在人物ではないが実在の動物、昨今人気の東山動物園のイケメンゴリラ、シャバーニにも登場してもらい、藤井桃太郎妖怪の猿として描いてみた。


「藤井桃太郎妖怪」

藤井桃太郎妖怪


㊴「亡霊 今川義元」
出現場所:桶狭間古戦場付近


 三番目は今川義元だ。桶狭間の戦いでは戦場に行くのに輿に乗って行き、討ち死にした。亡霊となった義元は雪辱を晴らすべく、今度はヤマハのオートバイに乗って出陣する。果たして亡霊合戦では勝てるだろうか。しかしバイクの排気口からは黒い幽霊が顔をのぞかせているし、前輪がうなぎを轢いて滑りそうだ。

「亡霊 今川義元」

亡霊今川義元


 今回の本がうまく行ったら今度は京都の妖怪を描いてみたいと思っている。名古屋は僕の生まれたところであり、先祖も清州越しの時からずっと名古屋に定住していたから情報は多く、アイデアはいくらでも出てきて描きやすかった。だが京都はそうはいかない。歴史があり妖怪がうじゃうじゃいそうな京都、いたるところに妖怪話がありそうだが、これを戦後の絵描きが描いた形跡がない。昔からある妖怪話や妖怪絵が登場するだけで、新しい視点で描かれたものが見当たらない。

片方目玉の妖怪作品
 僕は京都では幾度も個展をしているし、コンクールでの大賞もある。僕が個展をしたギャラリー16のあるビルの2階には全フロアーで古い妖怪グッツのような小物が売られている。そこでは妖怪人形にはめ込む目玉も2個購入し我が家の応接間で客をにらみつけている。
写真右: 京都で購入した目玉の一つ
 僕にとって京都は相性のいい街だと思われる。新しい妖怪を見つけに何度も訪れるつもりだ。一寺、一神社に一つ妖怪を探し出し描いてもいいとも考えている。名古屋同様、気になる出来事があったら教えていただきたい。どこどこの寺でどんな妖怪?に遭遇したとかいった情報など。
地元名古屋の妖怪の次はニューヨークの妖怪を描いたが、今度は真逆の日本の古都京都だ。クリエイティヴな視点で千年の都の新しい妖怪を見つけたい。


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プロフィール

絵描きの山彊

Author:絵描きの山彊
山田彊一プロフィール
1964「ニューヨーク,日本人アーティスト14人展(最年少で選抜される。脇田和氏らと) 
1967 第6回シェル美術展(佳作賞)
1981 第3回中日美術展(大賞)
1982 第4回エンバ美術賞展(優秀賞)
1983 第5回宇部絵画トリエンナーレ展(優秀賞)
1984 第5回大阪現代版画コンクール展(優秀賞)
1985 第1回和歌山版画ビエンナーレ展(大賞)
1986 第2回IBM絵画コンクール(大賞)
1989 第11回エンバ美術賞展(準大賞)
1995 第1回中国・北京現代展(優秀賞)
1997 第8回大阪トリエンナーレ展(特別賞)
<著書>
『そして地獄・そして芸術』(ギャラリー安里)
『中学が爆発する』(風媒社)
『きしめん紳士が行く』(風媒社)
『ナゴ・ナラ』(アドア出版)
『おもしろ老後生活術』(黎明書房)
『ピカソはやっぱり名古屋人』(アドア出版)
『僕らにできる教育革命』(アドア出版)
『名古屋力 アート編』(ワイズ出版)  
『名古屋力 妖怪篇』(ワイズ出版) 
『妖怪インニューヨーク』(ワイズ出版)等                   

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