堀美術館 第3回(2015年度)H/ASCA展

堀美術館 第3回(2015年度)H/ASCA展

会場:名古屋市中区錦3・22・20ダイテックビル6階(名古屋ブルーノート上階)
℡ 052-971-3830
期間:平成27年3月28日~3月31日 10:00am~5:00pm(但し初日は午後1時から)
主催:堀美術館(堀科学芸術振興財団)・会長 堀誠


 3年前から始まったH/ASCA展は、この地の芸術系3大学(愛知県立芸術大学、名古屋芸術大学、名古屋造形大学)に芸術推進のための応援をしようという目的でされている。各大学で学生作品の中から、制作意欲が感じられたり、優秀なできの作品をそれぞれ5点ずつ選んでもらい、それを栄にあるダイテックビル6階で展示するものだ。この目的は勿論芸術の向上にあるが、3つの芸術大学を競わせ、よりレベルの高いものにしようという狙いがある。それぞれの学生達が井の中の蛙にならないために競い合おうということだ。
 選ばれた15人の美学生は賞の一環として、既に香港のバーゼル・アートフェアーの視察旅行を終えており、今回の展覧会では15人の作品を展示し、その中で優秀賞等の結果も発表されている。是非見に出かけてほしい。


戦いカニ 今年度の賞の上位3人は全て県立芸大が占めることになり、他の2大学は振るわなかったがそのあたりも見に来て頂き御意見をいただきたい。2位、3位の男子学生の作品は1か月前に県美で行われた卒展でも群を抜いて目立っていた。写真右:2位 川角岳大の『戦いカニ』(卒展では1部屋を使った立体物も出していた)

 作品の出来不出来より、作品全てからエネルギーがほとばしっていた。それが作品に添えられたポートフォリオ(これまでの作品の制作の意図等が描かれている)から審査委員の心を打ったに違いない。賞に入らなかった2芸大の先生は不満顔であったがこのフォートポリオを見られると納得されるのではないか。


名もなきものたちの 写真左:3位 田島大介の『名もなきものたちの』(卒展では300号のビル群のペン画と3メートルもある戦艦の模型が出ていた)
 僕には「これぞ画学生」という気がした。やる気があって人生を逃げていない。死に物狂いで頑張っても、10年もたてば彼らのほとんども消えてしまうだろう現在の美術界の中で、彼等のやる気は称賛に値する。支援する財団としてもやりがいがあるのではないか。
 支援をしている財団の堀会長は今でこそ簡単に丸善や明治屋の土地を買い取ってしまう企業のオーナーだが、これまでのものすごい努力で今を勝ち得ている。20代の中頃には公認会計士の資格を取り数年後には名古屋駅前の一等地に会社を興している。今は沖縄から北海道まで支社を持ち、会社買収も積極的に進めている。名古屋のあのソフトバンクの孫さんとも称されている。会長(僕の中高の同級生)の仲間には大学時代かっこよく生き僕も憧れた者がいたが、途中で人生を投げ出してしまった者も多い。若いうちにどれだけエネルギーを貯めて温存し、それを最後までうまく使っていくかだ。このあたりの体験も審査に影響していると思う。


HIGHT HANDED
 ところで1位になった県芸大生の作品は日本画だがキャンバスに上下差をつけ、日展や院展に出しても賞がもらえる出来栄えであった。だがこうなると彼女の、今後の楽しみがなくなってしまう。日展等の審査員に最後はなったとしても外国での評価は日本の伝統工芸品としての価値だけで歴史には残れない。以前、日本を代表する評論家の今泉篤男さんがサンパウロビエンナーにこれらの作品を持ちこみ大恥をかいたことがあった。これは今泉ショックと言われ、この後針生一郎や中原祐介という若い評論家が出て日本のアートが世界で発言力を得ることになる。このことも肝に命じてこれからも頑張ってほしいものだ。
写真右上:1位 田尻彩花の『HIGHT HANDED』(すごい出来栄えだがスタイルは50年前の日本画と変わっていない。僕も50年前、数年間日本画をやっていて講談社の世界美術全集に載っているが、周りが同じ作風の絵ばかりであったため抜け出ることができた.この全集に載った僕の作品は刈谷美術館に購入されたから見に出かけてほしい。)

入賞者名
愛知県立芸術大学:相川風子、川角岳大、田島大介、田尻彩花、林和輝
名古屋芸術大学 :木村恵、福原穂奈美、宮脇由衣、山口渚、山田茜、
名古屋造形大学 :小藤萌子、近藤香里、中村真弓、松下優花、矢田量子

※賞金は1位50万円、2位は30万円、3位は15万円、佳作は10万円で全入賞者には5万円とプラス、すでに出掛けた香港バーゼル・アートフエアーの3泊4日の視察招待旅行も入っている。

スポンサーサイト

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

カウンター(since2011.1.1)
プロフィール

絵描きの山彊

Author:絵描きの山彊
山田彊一プロフィール
1964「ニューヨーク,日本人アーティスト14人展(最年少で選抜される。脇田和氏らと) 
1967 第6回シェル美術展(佳作賞)
1981 第3回中日美術展(大賞)
1982 第4回エンバ美術賞展(優秀賞)
1983 第5回宇部絵画トリエンナーレ展(優秀賞)
1984 第5回大阪現代版画コンクール展(優秀賞)
1985 第1回和歌山版画ビエンナーレ展(大賞)
1986 第2回IBM絵画コンクール(大賞)
1989 第11回エンバ美術賞展(準大賞)
1995 第1回中国・北京現代展(優秀賞)
1997 第8回大阪トリエンナーレ展(特別賞)
<著書>
『そして地獄・そして芸術』(ギャラリー安里)
『中学が爆発する』(風媒社)
『きしめん紳士が行く』(風媒社)
『ナゴ・ナラ』(アドア出版)
『おもしろ老後生活術』(黎明書房)
『ピカソはやっぱり名古屋人』(アドア出版)
『僕らにできる教育革命』(アドア出版)
『名古屋力 アート編』(ワイズ出版)  
『名古屋力 妖怪篇』(ワイズ出版) 
『妖怪インニューヨーク』(ワイズ出版)等                   

最新記事
カテゴリ
最新コメント
月別アーカイブ
最新トラックバック
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR