北京798芸術区訪問

北京798芸術区訪問 
Dア-トビエンナーレ展の下見を兼ねて

北京798
 ここ、北京798芸術区はとにかく凄い芸術の街。かつては大きな工場だった1区画がスポンとギャラリー街になった。工場の跡地だから汚く住みづらいけれど、安くて大きな空間があるからと、まず絵描き達が住み始めた。するとそういった画家たちの不思議な空間が評判になり、国内外から多くの見学者が訪れるようになった。その結果ギャラリー(現在250ヵ所程あるとか)やカフェもでき芸術区へと変貌していった。街の高級化に伴いスタジオの借り料が高騰し、やがてほぼ全ての画家が、周辺地区へ移ってしまった。そう、ニューヨークのグリニッジビレッジに住みついた画家たちがソーホーへそして次にはブルックリン等へ移ったように。
写真右上:北京芸術区798の入り口

野外彫刻と同じポーズの僕
 今世界のアートの中心はここ北京だと言われる。それは世界で活躍する画家のベスト20傑の半分以上が中国人であることからもわかる。日本人は村上隆だけ入っているが草間弥生はベスト100傑にも入っていない。僕らが企画しているDアートビエンナーレも、そういう世界のアート事情を考慮し、ここを狙って優秀者の展覧会を催すことにした訳だ。Dアートで選ばれる5人の日本作家にとっても凄い刺激になるに違いない。
写真左:街中の彫刻と同じポーズをとる僕

 滞在中、日本ではいくらでも見られるのにここ北京でまず見られないものが3つあった。ネクタイ姿の男性と禿げ頭の人、そして白髪の人たちだ。要は年寄りが街を歩いていないということのようだ。僕等の一行は年寄りのため目立つのでバスでも地下鉄でも直ぐ席を譲ってもらえた。バスはどこまで乗っても14円で地下鉄は倍の28円だ。マックや牛丼の吉野家等外国の商店を除けば物価は日本の10分の1と思えばいい。これでは日本が安売り合戦で勝てるはずがない。そういえば髭の男にも出くわさなかった。

798芸術区内の彫刻写真右:区内の彫刻作品 これは髭あり
 ガイドは北京が曇りの日ばかりで申し訳ないという。同じ言い訳を以前、講演に出かけた南京でも聞かされた。曇りであるはずがない。もやが均一でボーと太陽の影がいつも見える。星や月なんて見えるはずもない。車や工場の排ガスからできるスモッグなのだ。ガイドは決してスモッグだと認めようとはしない。外国人である観光客にスモッグであると言ったら首になるのだろう。国家による言論統制なのだ。日本の新聞も同じで北京が年中スモッグに覆われているとは書かない。書いたら旅行者が半減するのではないか。広告をくれる旅行社が怖いのだ。「僕は世界50カ国以上へ行っているし、あの公害に覆われたメキシコ市も同じ空だった」とガイドに話したら黙ってしまった。この文、僕のブログだから書ける。

798野野外彫刻写真右:スケールの大きい彫刻
 「山彊先生、もう中国が嫌いになったとか?」。とんでもない。あのやる気満々の中国人の芸術家達にチャレンジしたくなってきた。秋には僕も作品を持ち込んで、1年後には個展をしてやると心は高揚している。1年後のブログに結果を報告したいと思っている。
 ところで北京で美術作品を見て回って気が付いたのは、僕が来月講演をする予定の「かわら美術館」に展示中の巨匠たちのような作品がどこにもなかったことだ。中国ではああいった類の作品は良く思われないのだろうか。講演の中でこのことにも触れたい。是非いらしてください。
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プロフィール

絵描きの山彊

Author:絵描きの山彊
山田彊一プロフィール
1964「ニューヨーク,日本人アーティスト14人展(最年少で選抜される。脇田和氏らと) 
1967 第6回シェル美術展(佳作賞)
1981 第3回中日美術展(大賞)
1982 第4回エンバ美術賞展(優秀賞)
1983 第5回宇部絵画トリエンナーレ展(優秀賞)
1984 第5回大阪現代版画コンクール展(優秀賞)
1985 第1回和歌山版画ビエンナーレ展(大賞)
1986 第2回IBM絵画コンクール(大賞)
1989 第11回エンバ美術賞展(準大賞)
1995 第1回中国・北京現代展(優秀賞)
1997 第8回大阪トリエンナーレ展(特別賞)
<著書>
『そして地獄・そして芸術』(ギャラリー安里)
『中学が爆発する』(風媒社)
『きしめん紳士が行く』(風媒社)
『ナゴ・ナラ』(アドア出版)
『おもしろ老後生活術』(黎明書房)
『ピカソはやっぱり名古屋人』(アドア出版)
『僕らにできる教育革命』(アドア出版)
『名古屋力 アート編』(ワイズ出版)  
『名古屋力 妖怪篇』(ワイズ出版) 
『妖怪インニューヨーク』(ワイズ出版)等                   

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