妖怪風人形作家、宮本美代子個展開催中

妖怪風人形作家、宮本美代子個展開催中

個展パンフ宮本美代子個展
時:2017年1月5日~1月29日(13時~19時) 
  月・火・水曜日休み
所:ブルーボックスギャラリー(写真下)
  〒444-0022 岡崎市朝日町4―98   
  TEL・FAX 0564-24-5884

ギャラリー玄関

 宮本さんは僕のニューヨーク妖怪個展に同行してくれた造形人形作家だ。僕の個展期間中、マンハッタンでハロウィンパレードがあり、僕らは彼女を応援して一緒にパレードに参加したりもした。このハロウィンパレードでは、宮本さんが制作した妖怪人形を仲間5人が一つずつ抱え、沿道に何万と集まった群衆の中を、緑色のカツラと真っ赤な着物を着て手を振り、投げキスをしながら堂々と行進した。ものすごく目立ったから、たくさんのカメラのフラッシュを浴びることとなった。 

左から宮本さん、近藤さん、作品、僕
 今回の人形作品はニューヨークに持ち込んだ作品よりはるかにでかく卑猥で、これを担いでハロウィンに参加していたら、ものすごい反響があったであろうと思われる。
写真右:左から宮本美代子さん、近藤文雄さん、宮本さん作品、僕

 その大きな卑猥な裸婦人形というのはデブの尼さん風で、体中に様々な小さな顔を貼りつけてある。まるで体中に般若心経が書かれた耳なし芳一のようだ。またバギナを巨大にして襞には大きな目が貼ってある優れもの(?)だ。

裸体人形、部分
尼さん風の人形の体に貼りつけられた様々な顔

裸体人形と僕
人形と僕、バギナの周りには目が貼り付けられている

宮本作品
写真右:腰の上に顔の乗った作品
 聡明で美人の彼女からこんな作品が生まれるなんて驚きだ。制作スタイルとしては四谷シモンに近いが、先輩の近藤文雄さん(三河では最高の画家。斎藤吾郎さんもいるが彼は一般人に強く、近藤さんは評論家等美術のプロに強い)がアドバイスしているから四谷シモンとは別の世界を醸し出すいい作品になっている。僕だったらもっと派手で卑猥にするよう指導をするが、まだ大人しく制作しているので、どこかに日常を吹っ切れない、殻から抜け出せないものを作品に感じる。

 彼女は豊橋に住んでいる。名古屋でもこれを作っていたら周囲から浮いてしまうのに、豊橋というもっとローカルな地で作り続ける彼女には喝采を送りたい。彼女が東京やニューヨークで生活して制作していたらすごい評価を受けたに相違ない。

 このブルーボックスギャラリーのオーナーはニューヨークで20年程ギャラリーを経営していた人だという。だからこの地のギャラリーオーナーとは選ぶ作家も違う。宮本さんの展示室の隣の部屋では、僕もニューヨークで知りあいになった現代美術作家である森川紗衣さんの個展が開かれていた。彼女の作品をニューヨークで見た折は何の違和感のなかったけれど、日本で見ると何か違う。
写真下左右:森川紗衣作品
森川紗衣作品 富士山 森川作品

 ニューヨークは技術的なうまさより作品の持つ個性を重視するが、日本は個性がなく誰かの真似であっても技術的にうまい方をよしとするのだ。彼女の作品を日本の美術関係者が見たら酷評するか、批評の価値もないと無視するだろう。 だからこの森川さんの作品を見てから日本のどこかの美術館へでも行ったら、その落差に驚かされるはずだ。勉強になるから一度このギャラリーへ見に行かれるといい。

 日本の美術高校や美術大学の受験ではデッサンのテストが行われるが、アメリカではやられていない。デッサンの練習が個性を奪ってしまうという判断なのだろうか。日本の美高や美大の先生が言っている。「石膏デッサンのテストなどしたくないがそれで振り分けないと入試はできない」と。個性や創造を重視するアメリカ美術と、定型の決まり事に沿って制作される日本美術の違いを感じさせる個展だった。

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宮本さんの個展

新幹線で東京での県育英会会議に向かっていますが、先生のブログが入って来ました。興味津々で読んでます。
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プロフィール

絵描きの山彊

Author:絵描きの山彊
山田彊一プロフィール
1964「ニューヨーク,日本人アーティスト14人展(最年少で選抜される。脇田和氏らと) 
1967 第6回シェル美術展(佳作賞)
1981 第3回中日美術展(大賞)
1982 第4回エンバ美術賞展(優秀賞)
1983 第5回宇部絵画トリエンナーレ展(優秀賞)
1984 第5回大阪現代版画コンクール展(優秀賞)
1985 第1回和歌山版画ビエンナーレ展(大賞)
1986 第2回IBM絵画コンクール(大賞)
1989 第11回エンバ美術賞展(準大賞)
1995 第1回中国・北京現代展(優秀賞)
1997 第8回大阪トリエンナーレ展(特別賞)
<著書>
『そして地獄・そして芸術』(ギャラリー安里)
『中学が爆発する』(風媒社)
『きしめん紳士が行く』(風媒社)
『ナゴ・ナラ』(アドア出版)
『おもしろ老後生活術』(黎明書房)
『ピカソはやっぱり名古屋人』(アドア出版)
『僕らにできる教育革命』(アドア出版)
『名古屋力 アート編』(ワイズ出版)  
『名古屋力 妖怪篇』(ワイズ出版) 
『妖怪インニューヨーク』(ワイズ出版)等                   

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